2012年 11月 13日 ( 1 )

西の魔女




祖母が亡くなり、週末は納骨式だったので、
金曜日は学校を休ませて娘と長野へ向かった。
夫は、この日、たまたま新宿の本社へ行く用事があったので、3人で7時14分発はやてに乗った。

東京までは、あっというまだったけれど、出張続きの夫と一緒のちょっとした旅行気分で、
こうやって、家族と過ごす時間を与えてくれたのも、もしかしたらおばあちゃんの計らいだったのかもしれない。

新宿の駅のホームで、娘に『ママをお願いね。』と言っていたパパ。
今回も、突然のことで動揺していた私をそっと見守ってくれていた。
多くを語るタイプではないけれど、こうして静かに手を振っている姿をみながら、
いつまでも元気で長生きしてほしいとおもった。

大切な人の死は、突然やってくる。
友達や、家族、会いたいと思ったときには、もう会えないかもしれない。
一期一会、という言葉のほんとうの意味が良くわからなかったけれど、
こんなにも、云い得ていることばは、他にないとおもう。



新宿から、甲府までかいじに乗り、そのあとは各駅で実家へ向かった。
お天気が心配だったけれど、おもったとおり実家に近づくにつれて、
暖かい日差しが戻り、紅葉がますます深まって、
色とりどりの葉が美しく輝いていた。


あの、ドラマ。
ゴーイングマイホームを見るたびに、望郷のおもいが湧いてきて
帰りたいなあ、いつもとおもっていたけれど、おばあちゃんが呼んでくれたようで、
また、切なくなった。


梨木果歩さんという作家が書いた、『西の魔女が死んだ』
数年前に映画化されて観に行ったことがある。

ちょっとしたことがきっかけで、不登校になった小学生の孫が
ハーフのおばあちゃんが暮らす美しい自然の中で自分を取り戻していくというお話。
おばあちゃんと一緒に暮らすことで、
本来、人が持っている力を取り戻しながら、ちょっとした魔女修行をする。

おいしいジャムを作ったり、ハーブ入りのせっけんでシーツを手洗いしたり、
畑を耕したり。
信州の美しい自然がここにも描かれていて、風の匂いまでも
感じ取ることができる映画だった。

そして、最後におばあちゃんは亡くなってしまうのだが、
孫との約束を果たすために、あるメッセージを残していく。。。



亡くなった祖母は、もっと和風で、こんなにおしゃれではなかったけれど、
ヨモギを石うすですりつぶしておだんごにしたり、
小学生の私にげんのしょうこを飲ませたりするようなところがあり、
そして、祖母の勘はよく当たった。

きっと、私はそんな祖母に良く似たのだとおもうし、
魔女は、きっと、昔は、誰の家にもいて、いろんな生活の知恵を
次の代に教えていったのだとおもう。


祖母は死んでも、母や私の中に、祖母は生き続けているし、そのおもいは
これからも、続いていくのだ。永遠に。
そうやって、つないでいくのが生きている私たちの務めということも、教わった。

悲しんではいられない。
空を見上げて、おばあちゃんの魂の旅立ちを祝おう。
たくさんのことを教えてくれたおばあちゃんに、感謝しよう。
ありがとう。おばあちゃん。
また、いつか会える日まで。
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by sprout_green | 2012-11-13 08:20 | *旅行 | Comments(0)